【コラム3】徳が考える「基本的な評価設計パターン」

2026.06.30 撮影・観察のコツ

徳が考える
「基本的な評価設計パターン」

コラム3

パターン①:短期介入の評価

―― 流速変化と血管径の関係をどう読み解くか ――

例:温熱、運動、単回摂取など
  • 主指標:血流速度
  • 補助指標:動脈側・静脈側の血管径

短期介入では、血流速度が比較的早期に変化することが多くみられます。
しかし、「血流速度が速くなった=循環が改善した」とは必ずしも言えません。

当社の解析経験では、次のような傾向がみられるケースがあります。

血流速度は上昇しているが、血流の戻り(静脈還流)が十分でない場合

→ 静脈側の血管径が太くなる傾向

冷え傾向など、もともと血流量が少ない被験者では

→ 血流速度は上昇しても、動脈側・静脈側ともに血管径が細いまま推移する傾向

これは、「速く流れていること」と「十分に循環していること」が必ずしも一致しない一例として考えられます。

👉 パターン①では、短期介入では血流速度の変化を主指標として評価しますが、血管径の変化をあわせて確認することで、血流変化の背景や循環特性について、より深い考察を行うことができます。

TOKU Capillaroにて撮影-指先血流サンプル

パターン②:継続使用・中長期評価

―― 血流のベース変化と血管構造の変化を見る ――

例:継続摂取、長期ケア、生活習慣介入など
  • 主指標:血管径・血管密度
  • 補助指標:血流速度

中長期評価では、季節や測定環境による影響を考慮することが重要です。
そのため徳では、

  • 適正な室温帯
  • 十分な馴化時間(安静・環境順応)

を設けたうえで、ベースとなる血流速度の変化を評価します。
この条件下では、

  • 血流速度のベースライン自体が変化してくる
  • 中長期にわたり血管形状の変化が観察される

といった傾向がみられることがあります。
特に血管形状については、

  • 健常例で多くみられる串状の血管構造へ変化するか
  • 変形した血管が増える方向へ変化するか

といった違いが観察される場合があります。

この血管形状の変化は定性的な評価要素として重要ですが、現時点では定量指標としての評価は行っていません。

👉 研究・プレ臨床試験においては、解釈コメントとして提示することで、評価結果を補足する有用な情報になると考えています。

ゴースト血管の変化について

中長期評価では、

  • 血管構造は存在しているが
  • 血流が流れておらず、見えない、あるいは見えにくい

いわゆる「ゴースト血管」と考えられる血管が、明瞭に観察されるようになる場合があります。

この変化は、

爪郭部では

  • 第一層血管の本数

顔・皮膚表面では

  • 単位面積あたりの血管先端個数

として解析・評価されます。

👉 血流状態の変化を示唆する重要な所見の一つと考えられます。

TOKU Capillaroにて撮影-ゴースト血管イメージ

パターン③:被験者間比較・層別評価

―― 平均値では見えない違いをどう捉えるか――

例:年齢差、体質差、群間比較など
  • 主指標:血流速度の分布
  • 補助指標:血管密度

被験者間比較では、平均血流速度だけを見る評価には限界があります。
実際には平均値が同程度でも、

  • 500 μm/sec 未満
  • 500~1000 μm/sec
  • 1000 μm/sec 以上

といった速度帯ごとの分布によって、循環状態や体質の特徴が異なる場合があります。

そのため徳では、

  • 血流速度の群分け
  • 分布傾向の比較

といった層別評価の考え方を重視しています。

株式会社徳では、被験者間比較では層別評価の考え方を重視

経験に基づく評価アドバイスについて

株式会社徳は、これまで300件以上の画像解析・評価支援に携わってきました。

その経験をもとに、

  • どの指標を
  • どの評価軸で
  • どのように解釈するか

について、試験目的に応じた実践的なアドバイスを行っています。

株式会社徳は多数の経験に基づく実践的なアドバイスを行います

まとめ

評価設計とは「変化の意味を読み解くこと」

  • 流速が上がった理由は何か
  • 血管径の変化は循環改善を示しているのか
  • 血流分布はどのように変化したのか

これらを複数の指標を組み合わせて解釈することが、毛細血管評価において重要であると徳では考えています。

株式会社 徳では、世界トップレベルの毛細血管スコープ(血流スコープ)「TOKU Capillaro」の製造販売、および、圧倒的な実績を誇る血管血流画像解析ソフト「Capimetrics」による高精度な解析を充実したサポート体制でご提供しております。
毛細血管血流に関する撮影・解析・評価の依頼実績も多数ございます。コンサルティングまでお任せください。

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