TESホールディングスでは、「TOKU Capillaro」等を約20年前から臨床研究における毛細血管や血流評価指標の観察用途で、被験者の方の毛細血管や血流の状態を確認しています。
食品や化粧品、健康関連機器などが身体に与える影響を調べるため、介入前後で毛細血管や血流の動きを可視化し、参考情報として活用しています。
特に、「TOKU Capillaro」での同一血管・同一箇所の観察を行う目的とした運用が、臨床研究を実施する際に役立っています。
弊社は2004年に創業し、主に食品CROとSMOの併せ持った事業を柱としています。
TESホールディングス(テスホールディングス)の社名は、「ティシュー エンジニアリング サポート(Tissue Engineering Support)」の頭文字から名付けられています。
食品や化粧品、サプリメントや健康機器などの企業が新しい商品を世に出す際、その効果を裏付けるエビデンス(科学的な根拠となるデータ)の必要性が高まっており、多くの企業が私たちのような外部の受託機関に臨床研究を依頼しています。
特に、1991年に始まった「特定保健用食品(トクホ)」、2015年に始まった「機能性表示食品」の制度導入もあり、こうしたエビデンスの重要性が高まりました。
これまで法律(薬機法や景品表示法など)の制約で表示が難しかった「食品、サプリメントの健康への効果」についても、科学的な根拠が証明できれば商品に表現の制限はあるものの効果効能を明記できるようになったのです。私たちは臨床研究を通して、商品特性を科学的に検討・検証するためのデータを取得し、企業へ提供しています。
また、多くの臨床研究を手がけてきた経験から、研究全体の設計に関するノウハウを積み重ねており、「研究計画の立案」「研究対象者の選定・管理」「モニタリング・監査対応」「データマネジメント」「論文作成支援」といった点を総合的に対応できることが、多くの企業から信頼を得ている理由だと考えています。
臨床研究では、採血などの医療行為が伴うため、医療機関との連携が欠かせません。
TESホールディングスは2018年に、本社(台東区東上野)と同じフロア内に、「うえのあさがおクリニック」を誘致しました。このクリニックは、食品・化粧品分野の臨床研究を専門とする医療機関として運営されています。
さらに院内には、温度や湿度を細かく管理可能な環境試験室が設置されており、安定した条件下で測定を行っています。特に血流評価は季節や外気の影響を受けやすいため、一定の環境下(温度25℃、湿度50%)で測定することが望ましいとされています。
また、企業に研究データを提供する際には、その信頼性を保つため、「TOKU Capillaro」のような機器を研究目的に応じて選定しています。
臨床研究では主に、研究対象者の指先の血流を測定しています。研究対象者の負担に配慮した非侵襲的な方法を採用しています。介入前後での研究対象者の毛細血管血流の動きを比較することで、多角的な評価の参考情報として活用しています。
最近では、大手食品・化粧品メーカーを中心に「顔の血流」への関心も高まっています。顔は部位ごとに血管の密度や流れ方が異なるため、同一血管・同一箇所を特定する技術や、高精細な映像による撮影・解析技術が必要とされており、そのための機材選定も進められています。
血流データには、血糖値やコレステロールのような明確な基準値がありません。そのため、統計的な手法でデータの傾向を把握し、研究の目的に応じて解釈することが求められます。(※研究目的の統計解析)
TESホールディングスでは、「血流は生体変化を捉えるための指標の一つ」と考えています。個人差はありますが、血流は研究分野において、生理的変化を考察する際の一要素として扱われることがあります。
今後も、「TOKU Capillaro」のような観察・記録用機器の活用について、研究目的に応じた観察指標の一つとしての可能性を検討してまいります。
研究成果が、生活習慣を考えるための“きっかけ”になることを願っています。
今回のインタビューを通して、TESホールディングス様が、データの「正確さ」と「信頼性」をどれほど大切にされているかを、あらためて実感しました。
血流は目に見えにくい変化だからこそ、測定環境や機器選びに一切の妥協をせず、長年にわたり丁寧な研究を積み重ねてこられた姿勢に、深い敬意を抱いています。
身体を深く理解しようとする研究を支えられるよう、これからも技術開発に真摯に取り組んでいきたいと強く感じました。
本記事で紹介している「TOKU Capillaro」は、研究・観察用途を目的とした機器です。
医療機器としての承認は取得していないため、診断・治療・予防を目的とした使用はできません。
本記事は、導入企業における活用事例を紹介するものであり、特定の製品やサービスの効能・効果を保証するものではございません。





